学び直しに興味がある人は、実はとても多いと思います。
でも、多くの人はこう感じているのではないでしょうか。
- 「始めても、きっと続かない気がする」
- 「何のために勉強するのか、自分でもよく分かっていない」
- 「どうせ途中で挫折してしまいそう」
それもそのはずで、「学び直し=勉強」というイメージが強く、そもそも勉強が好きな人なんて、そう多くありません。
正直、私もそのひとりでした。
みんな、最初は不安にゃ〜。勉強って言葉だけで気が重くなるにゃ。
勉強が得意だったわけでも、キャリアに強い危機感があったわけでもありません。
でも、気づいたら大学を卒業し、いくつかの資格も取得していました。
なぜ、そんな自分でも長い期間、勉強を続けられたのか。
振り返ってみると、「学び直しをしよう!」と意気込んで始めたというよりは、
“気になったことを少しずつやっていただけ。でも、その積み重ねが、少しずつ前に進ませてくれた”
そんな感覚に近い気がしています。
この記事では、そんな「目標があいまい」だった自分が、どうして勉強を続けてこられたのか。
その背景を、等身大の視点で正直に書いてみたいと思います。
これまでの学び直しの経過
これまで、私がやってきた学び直しの大まかな経過です。
……と言っても、特別な実績があるわけではありません。
どれも「ちょっとやってみようかな」から始めた、ゆるい取り組みの積み重ねです。
2014年2月:簿記3級取得
2014年10月〜2022年9月:慶應義塾大学(通信教育課程)入学〜卒業
2023年2月:ITパスポート取得
2025年5月:簿記2級取得
特に高い難易度の資格を取得したわけでも、通信制大学を最短(4年)で卒業したわけでもありません。
また、明確な目標を持って取り組んだわけでもなく、きっかけはささいなことでした。
簿記3級取得、でも動機はかなりあいまいだった
最初に勉強を始めたのは簿記3級でした。
試験を受けたのは2014年2月。
でも、正直「なぜ勉強しようと思ったのか」は、あまりよく覚えていません。
思い返してみると、当時すでに通信制の大学に進学しようかなと考えていた頃で、
入学を検討していた慶應義塾大学の経済学部に「簿記論」が含まれていたため、
「先にちょっと触れておいたほうがいいかな」くらいの気持ちだったと思います。
仕事でも必要なわけでもなかったのでモチベーションは低かったにゃ。
何か強い動機があったわけではなく、「経済系のことを学ぶなら、簿記くらいはやっとくか」くらいの軽い気持ちでした。
今思えば、それが最初の「学び直し」だったのかもしれません。
通信制大学に入学、ただ順風満帆とはいかなかった
入学したきっかけは、まさかのアニメ
本格的に「勉強を続けてみようかな」と思うようになったのは、アニメ『ゴールデンタイム(2013.10月〜2014.3月放送)』がきっかけでした。
高校生の時は、大学は行く意味がないと思っていたし、父子家庭だったので家計のことも常に頭の片隅にあって、大学進学は諦めていました。
でも、心のどこかでずっと大学に行きたいなとは思っていました。アニメで描かれていた大学生活で憧れが強くなって、せっかくなら後悔しないように大学に行こうという思いが強くなりました。
最終的に背中を押してくれたのがアニメだったんです。
「行こう、やろう」と思えたときが、はじめ時にゃ。
ただ、思い立ったタイミングが遅く、2014年4月入学には間に合わなかったので、半年待って、2014年10月に通信制大学へ入学しました。
まったく単位が取得できなかった
ただし、大学に入ったからといって、順風満帆なスタートが切れたわけではありません。
1年目に取れた単位はわずか8単位。
スクーリングとレポートを2通提出して、なんとか単位を取得できた感じです。
生活は忙しく、家事や育児、仕事に追われる日々。
「やっぱり無理かも」と思った瞬間も何度もありました。
でも、「途中で辞めるのは嫌だ」という気持ちだけで、細く長く、なんとか続けてこれました。

ITパスポート取得、理由は「やることがなくなった」から
大学での勉強が習慣化していましたが、卒業したことで、勉強していた時間が空くようになりました。
そこで何かを始めたくなった自分が、ふと選んだのがITパスポートの勉強でした。
仕事はIT系の仕事でもないし、試験がどれくらい役に立つのかもよく分かりませんでした。
でも、「ITの基本くらいはわかっておきたいな」くらいの動機で、空いた時間に勉強を進めて、気づいたら合格していた、という感じです。
実用性は低いけど、IT用語を覚えるのにはちょうどいいにゃ。
簿記2級取得、「税理士って面白そうかも」と思った
続いて挑戦したのが簿記2級です。
簿記2級を取得したきっかけは、うっすら「税理士ってちょっと面白そうかも」と思ったからです。
とはいえ、本気で税理士を目指していたわけではありません。
- 少しでもレベルアップしてみたい
- せっかく3級まで取ったし、2級まで取れたら自信になるかも
そんなふうに、自分の中で「勉強している自分」を少し認めたくなっていたのかもしれません。
でも、テキストを購入後、1ヶ月以上放置していました。ただ、手元にテキストがあったので、いつでも始められる状態だったのはよかったのかなと思います。
▶ 簿記2級に独学で合格したときの体験談はこちらにまとめています

▶ 簿記2級のテキスト選びはこちらにまとめています

目標がなかったからこそ、気軽に続けられた
私の場合、勉強を始めるときにいつも強い動機があったわけではありません。
むしろ、「なんとなく気になる」「やってみたら楽しそう」くらいの動機ばかりでした。
でも、その“気軽さ”が続けるうえで良かったのだと思います。
「絶対に合格しなければ!」と自分を追い込むよりも、「今日少しだけでも進められた」という日々の積み重ねが、勉強を長く続けるコツだったのかもしれません。
学び直した結果、得られたもの
通信制大学を卒業し、簿記やIT系の資格も取得した現在、正直に言って、まだ「大きく人生が変わった」わけではありません。
でも、「何者でもない自分」が、少しずつでも「続けられた経験」を持てたことで、ちょっとした自己肯定感が生まれた気がします。
例えば、子どもを寝かしつけたあとに30分だけ参考書を開けた日。朝の出勤前に数ページだけ読み進めた日。
そんなふうに、「やらなきゃ」と思わずに、ただ机に向かえた時間が、自分の中では意外と誇らしかったりします。
目に見える成果が出ていなくても、「昨日の自分より少し前に進めた」と感じられるだけで、十分だと思えるようになったのは、きっとこの積み重ねがあったからです。
まとめ:「とりあえずやってみる」から始めてみてもいい
今、あなたがもし、
- 学び直したいけど、何から始めればいいかわからない
- 勉強は苦手だけど、何かを変えたいと思っている
- なんとなくモヤモヤしている
そんなふうに感じているなら、
「とりあえずやってみる」でも、十分スタートになると私は思います。
「学び直し」と言っても、私自身は最初からその意識で始めたわけではありません。
ただ、振り返ってみると、それが結果的に「学び直し」と呼べるような取り組みになっていた――そんな感覚が近いです。
気負わず、気になったことをちょっとずつやってきただけ。その積み重ねが、今に繋がっています。
完璧な動機や環境がなくても大丈夫。
まずは、気になったことから始めてみませんか?