学び直し

育児と勉強の両立は無理?|家族に責められず学び直しを続ける方法

「育児も大事にしながら勉強もしたい」──そう思って学び直しを始めたはずなのに、気づけば私は家族に冷たい目で見られていました。

仕事、育児、家事、そして勉強。すべてを完璧にこなそうとしても、結局どれも中途半端になってしまう。そんな経験を何度も繰り返しました。

でも、あるとき覚悟を決めました。
「両立なんてどうせできない!なら、やるときはせめて勉強に集中し、家族のことは一切考えない」と

割り切ることで勉強を続けられるようになり、その時間は机に向かうとき、以前は『ごめんね』と心の中でつぶやいていました。でも割り切ってからは、『今は勉強の時間だ』と迷いなくページを開けたのです。

この記事では、私自身の体験をもとに「家族と学び直しを両立するために必要な割り切り」や「家族との信頼関係も欠かせなかったこと」について、正直にお伝えします。

育児と勉強の両立は現実的に難しい理由

では実際に、育児と勉強を両立できるのか──私が直面した現実をお話しします。

そもそも育児と勉強の両立ができている状態とはどのような状況でしょうか?

1日の時間は誰もが24時間しかありません。当然、勉強時間が増えれば育児時間が減りますし、その逆もしかりです。もし、育児時間を減らさないとすれば、子どもが寝た後や起きる前しか時間はありません。

私自身は、夜に保育園への迎え、夕食づくり、お風呂、寝かしつけ…そのあとに机に向かう気力なんて、正直残っていませんでした。

シロ

社会人が育児と勉強を両立するには、現実的に朝か夜、もしくは昼休みしかないにゃ。

たとえ30分だけ勉強できても、集中力はゼロに近い。何度も同じページを読み返しては「ああ、また時間を無駄にした」と自己嫌悪に陥る毎日。

「育児と勉強を両立する」──その理想は、現実には到底無理だったのです。

正直に言います。育児と勉強を両立するのは、きれいごとでは済みませんでした。

割り切る覚悟をした瞬間

慶應義塾大学(通信教育課程)に在籍していたときに、週末スクーリング(慶應は3週連続で受講する必要がありました。)に出かけるときに、ある日こんな言葉を投げかけられました。

「毎週自由な時間があっていいね」

その冷たい一言に胸がギュッと締めつけられました。
でも、そのとき腹をくくったんです。

「もう迷わない。勉強する時間は、勉強だけに集中する」

家族に申し訳ないと思う気持ちはもちろんありました。でも、考えたところでスクーリング期間中は育児に参加できるわけではありません。だったらせめて、その時間を最大限に活かそうと決めました。

みけ

でも、家族に嫌な顔されながら勉強するって、やっぱりつらくない?

シロ

つらいにゃ。でも、どっちつかずで中途半端にやるほうがよくないにゃ。

自分では、勉強するために必要な時間であっても、家族からすれば「育児しない時間」という気持ちが強いのだと思います。

それでも私はやるしかなかったので、割り切るしかありませんでした。

私が実際にやった「割り切り方」

割り切るといっても、ただ「気持ちを切り替える」だけでは続きません。実際に私がやった方法は、次のようなものです。

  • 平日は朝30分だけ勉強、夜は家族に集中
  • 試験前1か月は家事を最低限にして勉強優先
  • スクーリングの週は勉強100%、翌週は家族に100%
  • 「今日は勉強の日」「今日は家族の日」と予定を明確に区切る
  • 育児中は一切テキストを開かず、家族時間に割り込ませない

こうして線引きをしたことで、「今日はどっちを優先すべきか」と迷う時間がなくなり、勉強を続けられるようになりました。

こうやって自分の気持ちを切り替えるしかありませんでした。

割り切って良かったと思えた瞬間

これまで、割り切りの結果どうなったか。

  • 慶應義塾大学(通信教育課程)を卒業
  • 簿記2級合格
  • ITパスポート合格

卒業や合格という目に見える形で成果を出せたことは、頑張って良かったと心から思えました。特に、慶應通信を卒業できたときは、終了したときの開放感と、慶応卒になったという達成感が今でも忘れません。

でも、育児とのバランスは決して理想的ではなかった。むしろ、家族とは険悪な空気になることも少なくありませんでした。

それでも今振り返れば、あのとき割り切らなければ途中で挫折していたのは間違いないと断言できます。

両立するために必要なもう一つのこと

勉強を進める上でもっとも必要なことは割り切りを持つことです。
ただ、それだけでは家族の関係性が悪くなることが考えられます。

そこで私が意識したのは 事前に家族へ伝えること でした。

  • スクーリングの3週間は勉強を優先するけど、終わったら家族旅行に行こう
  • 試験が終わったら、合格祝いにケーキを食べよう

小さなことでもいいので「終わったら必ず埋め合わせする」と伝えるだけで、家族の反応は全く違いました。

勉強は、1人で進めるのではなく、家族と協力しながら進めるものです。たとえ、子どもが寝ている時間に勉強していたとしても、資格試験を受ける場合、休日に受験するケースも出てくることもあり、家族の協力が必ず必要になります。

学び直しを成功させるには 「どこまで家族に寄り添うか」「どこからは自分を優先するか」 の線引きをすることが重要となります。

まとめ

私には、育児と勉強を理想的な形で「両立する」ことは、残念ながらできませんでした。

でも、「今日は勉強に全集中」「今日は育児に全集中」とメリハリをつけたことで、結果的にどちらも中途半端にせず続けられました。

シロ

全集中はいいすぎにゃ。実際は8:2くらいでやるのがいいにゃ。

育児と勉強の両立を考えるときに大事な視点は、「自分も家族も全員が納得する完璧な形はない」ということです。

自分や家族の気持ちに折り合いをつけながら、勉強を続けられる環境を作れることを祈っています。